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    【採用ターゲット別】採用サイトの作り分け方

    ホームページ制作の現場にいると、採用サイトのご相談をいただく機会も多いです。最近では「新卒用と中途用、サイトを分けたほうがいいんでしょうか?」「ターゲットが違うけど、まとめて載せたら見づらくないでしょうか?」など、悩まれている声をよく耳にします。
    なぜこれほど多くの方がターゲット分けを気にするのでしょうか。それは、新卒と中途では求職者としての視点や優先順位が大きく異なるからです。伝え方を間違えると「この会社は自分に合わないかも」と早々にページを閉じられてしまうかもしれません。
    そこで本記事では、ホームページ制作会社としての経験を踏まえながら、「新卒向け」と「中途向け」で採用サイトをどのように作り分ければいいのかを詳しく解説します。ぜひ、自社の採用サイトを見直すきっかけにしてみてください。

    目次

    ターゲット特性の違い

    まず、新卒採用と中途採用それぞれのターゲットとなる求職者像の違いを押さえましょう。ターゲットの特性を理解することで、どんな情報を掲載すべきか見えてきます。

    新卒採用の特徴

    新卒採用のターゲットは学生が中心です。彼らは社会人経験がない状態で企業を探します。日常的にスマートフォンを使用するデジタルネイティブ世代であり、情報収集の手段はSNSや大学のキャリアセンター、就職サイトなど多岐にわたります。長文の情報よりも、写真や動画など直感的なコンテンツを好む世代です。

    彼らは企業選びにおいて気になるポイントは

    • 将来どう成長できるか?
    • この会社でのキャリアの一歩目はどうなる?
    • 社風や雰囲気は自分に合ってる?
    • しっかり研修してもらえるの?
    • 先輩や上司とうまくやっていける?

    といった点を重視し、社風や働く雰囲気に敏感です。社会に出た経験がないので入社後のサポート体制も知りたがります。新卒向けサイトには、そういった“会社に馴染むまでのストーリー”を見せてあげる工夫が必要です。

    中途採用の特徴

    一方、中途採用のターゲットは社会人経験がある転職希望者です。現在のスキルや経験を活かせる仕事か、そしてそれに見合った待遇かを重視する人が多いです。どちらにしても「今の仕事やキャリアとの比較」をしている点が新卒とは大きく違います。

    彼らが特にチェックしたい項目は

    • 具体的な仕事内容
    • 年収レベル
    • 福利厚生の詳細
    • 働き方の自由度(リモートワーク、フレックスなど)
    • 自分のスキルが活きるポジションの有無

    などがありますが、忙しい中で転職活動を行うため、短時間で必要な情報に辿り着けることが重要です​。自分が知りたい情報をサッと知りたい。加えて「自分のスキルを活かせるポジションが本当にあるのか?」という視点も持っています。ここを明確に伝えられないと、せっかく興味を持ってくれた転職者を逃してしまうかもしれません。

    コンテンツの作り分け戦略

    ターゲット特性の違いを踏まえて、採用サイトに掲載すべきコンテンツも新卒向けと中途向けで見せ方を分けましょう。それぞれの求職者が欲しい情報に絞ることで、応募したくなるサイトにしていきます。

    新卒向けサイト設計

    新卒の方々が気になるのは自分の将来です。そこでサイトには、未来を描きやすい要素を入れていきましょう。例えば以下のような内容が有効です。

    成長ストーリー
    「入社してからどんな流れで先輩に指導を受けるのか」「研修プログラムはどんな感じか」などが分かると安心感アップ。さらに「若手社員がこう成長してリーダーになりました!」みたいな事例を載せるのもおすすめです。

    業界・事業の解説
    新卒者は業界知識がない場合も多いため、自社の業界や自社の強みをシンプルに解説するコンテンツも有用です​。専門用語を避け、「3分でわかる〇〇業界」のようなインフォグラフィックや動画も理解を促すのに効果的でしょう​。

    インターンシップ情報
    プログラムの中身や参加者の声、エントリー方法などをまとめておくと、学生も応募しやすいです。

    社員の声
    若手社員のインタビュー記事を掲載し、リアルな社員の声を届けます。「どんな人たちが働いているのか」「職場の空気は?」といった点を具体的に言葉や写真、動画で示すと魅力が伝わりやすいでしょう。

    採用フローと応募方法の案内
    エントリーから内定までの流れを図解やフロー図を用いると理解しやすく、会社の親切さも伝わります。面接の形式も説明しましょう​。

    中途向けサイト設計

    中途向けはとにかく「仕事の内容」と「待遇」が重要です。今の自分のキャリアを活かせるか、スキルアップや年収アップが狙えるかを確認できる設計がカギです。

    具体的な仕事内容
    中途採用では職種別の募集になるケースになることが多いため、それぞれの仕事内容や役割を詳細に記載します。プロジェクト事例や日々のタスクを紹介することで、実際の仕事のイメージがつきやすくなります。職種ごとに求めるスキルや必要資格を分かりやすく整理すれば、ミスマッチを防ぐことができます。。

    待遇・給与
    歩合制なのか固定給なのか、昇給や賞与はどのくらい期待できるのか。曖昧さを残さず、給与レンジや昇給制度、各種手当、福利厚生については可能な範囲で具体的に記載したほうが良いでしょう。

    キャリア提案
    「専門性を深めたい方へ」「マネジメントへの道を目指す方へ」など、キャリアパスを分かりやすく示すことで、「ここでなら成長できそう」と思ってもらえます。

    中途入社社員のインタビュー
    実際に中途で入社した社員の声や体験談は、転職希望者にとって説得力のある情報です。応募してほしい人材に近い年齢や経歴の社員が、転職を決めた理由や入社後の実感を語ってもらいましょう​。

    社内制度や働き方の紹介
    例えば「エンジニアの副業OK」「営業は直行直帰可能」「有給取得率〇%」など、自社ならではの制度や職場環境の情報も盛り込むと良いでしょう。転職者がよく抱える不満(残業の多さや成長機会の少なさなど)をカバーできていることを示せれば、「この会社なら自分の望む働き方ができそうだ」と感じてもらえます

    UI/UXの作り分け

    求職者にストレスなく情報提供するためには、サイトのUI/UX(ユーザーインターフェースとユーザー体験)もターゲットごとに最適化する必要があります。新卒向けと中途向けで、デザインや機能面で意識すべき点を見ていきましょう。

    新卒向けデザイン

    新卒の場合はスマホでの閲覧が圧倒的に多いので、スマホ重視の設計にしましょう。就活生は移動中やスキマ時間にスマホで企業情報をチェックします。だからこそスマホで見やすく、指で操作しやすいUIが必須です。

    さらに、若い世代には文字情報だけでなく、動画やイラストが効果的です。例えば、社員紹介を文章だけで終わらせず、インタビュー動画や1日の業務スケジュールをイラスト形式で取り入れると好印象です。最近は動画の中で選択肢をタップして話を進められる「インタラクティブ動画」も人気です。「楽しみながら企業を知れる」仕掛けがウケやすいです。

    中途向けデザイン

    中途向けサイトでは転職者は限られた時間で情報収集するため、興味がある情報に一発で行けるかがカギです。

    したがってサイトの構造もシンプルで必要な情報にすぐ行き着けるようにします。トップページから「募集職種」「社員の声」「待遇」といった主要情報に1クリックでアクセスできる設計にしましょう。

    「経験○年以上」といった応募条件も、はっきり示した方が親切です。アニメーションや色とりどりのデザインよりも、欲しい情報にすぐアクセスできる設計を優先したいところです。

    情報設計の違い

    コンテンツやUI/UXの違いについて見てきましたが、情報設計(どの情報をどう配置・強調するか)の面でも新卒向けと中途向けではメリハリを付ける必要があります。ここでは、各ターゲット向けサイトで特に重視すべき情報要素を整理します。

    新卒向け重視ポイント

    新卒サイトでは、

    • 企業説明会の日程
    • 研修・サポート制度
    • 学生同士のコミュニケーションの場

    など、就職活動初心者向けの情報をしっかり載せておくことが大切です。

    次に、学生が知りたい「仕事内容のイメージ」や「将来性」につながる情報です。例えば各部門の具体的な仕事内容や若手社員のインタビュー、選考から内定までの流れ、応募資格や採用予定人数など、入社後のイメージを描けるようにします。またFAQ形式で「文系でもエンジニアになれるの?」といった素朴な疑問に答えるページを用意すると、学生の疑問を事前に解消でき親切です。

    全体として、新卒向けサイトは広く浅く会社を知ってもらい、不安を解消して一歩踏み出してもらう情報設計を意識します。

    中途向け重視ポイント

    中途サイトでは、「この会社で自分は何ができるか?どんな待遇が得られるか?」に答える情報を最優先します。

    • 募集中の職種とポジション
    • 応募資格
    • プロジェクトの実績や規模感
    • 年収や待遇
    • 在宅勤務や時差出勤が可能か

    などの判断材料をすぐに確認できるようにします。トップページや求人一覧ページでは、現在募集中の職種やポジションを一覧で提示し、クリックすれば詳細条件がすぐ分かる構成が望ましいです。各求人ページでは仕事内容・求める人物像・待遇の3点セットを提示します。

    会社の歴史や理念などの企業情報も必要ですが、転職者の多くは業界をよく知っているため、中途サイトでは採用に直結する情報を簡潔にまとめるように心がけましょう。

    共通の要素を煮詰める

    新卒向けと中途向けで情報の見せ方は変えても、企業としての統一感は大切にする必要があります。それが会社への信頼感につながるからです。

    • ロゴやメインカラー、フォントなどの共通デザイン
    • 経営理念やビジョン、コーポレートメッセージといった根底の価値観の一貫性

    完全に別サイトを立ち上げる場合でも、「同じ会社のサイトだ」と一目でわかるデザインや雰囲気を残しておくと、企業のアイデンティティがブレません。

    運用面ではどうするか?

    私のようなホームページ制作者の視点から言えば、サイトは作って終わりではなく、公開後の運用が大切です。アクセス解析ツールなどを使ってユーザーの行動データを計測しましょう。

    改善のためのPDCA

    まず大切なのが、データに基づく改善サイクルです。アクセス解析ツールを使って、ユーザーの行動を詳しく見ていきましょう。

    • アクセス解析でどのページがよく見られているか
    • どのタイミングで離脱されているか
    • エントリーボタンのクリック率
    • エントリーフォームの入力完了率はどの程度か
    • 求人詳細ページの滞在時間や離脱率

    これらのデータをもとに仮説を立て、A/Bテストで効果を検証します。例えばエントリーフォームへの導線として、バナーとテキストリンクのどちらが効果的か、変えて応募率は上がるのか、といった具合です。結果に基づいて改善を行い、またデータを測定する——というPDCAを回すことで、サイトの完成度はどんどん高まります。

    応募してくれた方にアンケートを行い、「サイトで分かりにくかった点」「もっと知りたかった情報」「どの情報が役立ったか」を聞いてみるのもいい方法です。

    採用ブログ発信

    情報発信の面では、「採用ブログ」を運用がおすすめです。ブログ記事を通して、会社の雰囲気や社員の人となりを伝えて求職者に会社のことをより知ってもらいます。

    ブログではプレスリリース的な堅い内容に限らず、例えば

    • 社員の一日密着レポート
    • ○○部の1日紹介
    • 社内イベントレポート
    • 部署ごとの取り組み紹介
    • 業界トピック解説
    • 内定者インタビュー

    など案外いろいろな記事を投稿できます。普段は見えにくい部分を発信していくことで、求職者の興味を引き、理解を深めてもらえます。こうした記事がSNSで拡散されれば、さらに露出アップにもつながります。

    まとめ

    新卒と中途では求める情報や価値観が大きく異なります。

    ホームページ制作の現場で実感するのは、派手なデザインや凝った仕掛けよりも、「欲しい情報に素早くたどり着ける」「将来のイメージが描ける」という基本の大切さです。

    ターゲットが必要とする情報を、分かりやすく、使いやすい形で届ける。この一点に集中することで、「この会社、自分に合うかも」と思ってもらえる確率はぐっと高まります。ぜひ自社の採用方針と照らし合わせて、サイトの作り分けを検討してみてください。

    「採用ページ制作プラン」で、貴社の魅力を最大限に発信しませんか?

    本記事では、採用サイトの重要性や最新のトレンドについてご紹介しました。
    企業が優秀な人材を獲得するためには、自社の魅力をしっかりと伝えられる採用サイトの存在が欠かせません。

    私たちホームページ制作ZIUSでは、採用ページに特化した制作サービス「採用ページ制作プラン」をご用意しています。採用サイトに必要な、基本的な情報からデザイン・画像のご提供まで、貴社の採用活動を強力にサポート。
    修正や更新のご依頼も、月額料金範囲内で対応可能ですので、まずはご相談ください。

    また、LP形式のデザインなので、求職者が求める情報にすぐ辿り着くことができます。採用サイトの制作をご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

    採用LPプラン
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