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    企業サイトと採用サイト:一貫性がもたらすブランディング効果

    近年、人材獲得競争が激化する中、企業の採用活動において「ブランディング」の重要性が増しています。特に、企業サイトと採用サイトの一貫性は、求職者に対する強力なブランドメッセージを発信する上で重要な役割を果たしています。本コラムでは、効果的な採用ブランディングの実現方法について解説します。

    目次

    企業サイトと採用サイトの一貫性が持つ意味

    コーポレートサイト(企業サイト)と採用サイトを別々に運営している企業は多いですが、メッセージやデザインがまったく違うと、見る人に違和感を与えてしまいます。

    求職者は採用サイトで仕事情報や雰囲気を確認し、さらに詳しく企業サイトで会社概要や事業内容を見ることが多いです。ところが、企業サイトと採用サイトでテイストが違うとギャップを感じさせブランドイメージが崩れるリスクが生じてしまうのです。

    また、採用サイトを訪れるのは求職者だけではありません。取引先やメディア関係者、消費者も訪れます。

    ブランディングやマーケティングの観点では「ユーザーがブランドに触れるあらゆる場面で、できるだけ同じ印象を与える」ことが企業の信頼度を上げるうえでも重要です。

    価値観の具現化とコミュニケーション

    企業が掲げる価値観は、言葉だけでなく実際の活動で伝える必要があります。

    いわゆる「企業の価値観を言葉だけで終わらせない」という、マーケティングやブランディングの文脈で推奨される考え方です。たとえば「挑戦」を掲げる企業なら、実際にどんな挑戦をしていて、そこで社員がどんな経験をしているかまで見せないと、「本当に挑戦できるの?」と疑われるかもしれません。

    そこで、企業サイトでは経営理念や事業方針を明確にし、採用サイトでは社員の具体的なエピソードやプロジェクト事例などを紹介すると効果的です。

    企業ブランドと採用ブランドの融合

    企業ブランディングと採用ブランディングは本質的にはどちらも「企業の魅力を伝える」点で共通しています。

    企業サイトでは主に会社情報や事業内容などを掲載しますが、採用サイトでは職種の内容や社員の働き方や想いを紹介します。

    重要なのは、どこを見ても変わらない軸(コアメッセージ)を設定することです。

    求職者は「企業全体のビジョンが社員にどう影響しているか」を知りたいものです。企業の軸(例:社会課題の解決、イノベーション推進など)がしっかりしていれば、採用サイトでも「社員がそれを体感している様子」を自然に表現できます。

    企業サイトにも効果的なブランディングのための3つの要素

    企業サイトは主に顧客や取引先へのアピールに使われるイメージがありますが、求職者もよく見る場所です。採用ブランディングを意識するなら、企業サイトを作る・リニューアルする際に以下の3つを押さえておきましょう。

    ビジュアルアイデンティティの統一

    ビジュアル面を統一すると、企業イメージが定着します。

    色やロゴ、フォント、写真の雰囲気などをそろえれば、「同じ企業なんだ」とすぐに認識してもらいやすくなります。企業サイトだけでなく、採用サイトやパンフレット、SNSなども同じトーンやスタイルにすると、ブランドとしてのイメージが強く残ります。

    たとえばコーポレートカラーを青にしているのに、採用サイトだけ急にオレンジにすると、おしゃれに見えても「この会社らしさが分からない」と思われるかもしれません。写真やレイアウト、アイコンのテイストまでなるべく統一しましょう。

    メッセージの一貫性

    メッセージの統一も重要です。企業理念やビジョンをすべてのサイトで一貫して伝えましょう。

    たとえば企業サイトで「世界を面白くする技術を創る」と宣言しているのに、採用サイトで「堅実に社会を支える人材を募集」と書いてあったら、まるで別の方向性に進んでいるように見えます。

    両サイトのメッセージをつなぐために、「世界を面白くする技術を生むには堅実な基盤も必要」といったストーリーを示すと、求職者も納得しやすくなります。

    「採用サイトでは具体的な求人情報や福利厚生だけ伝えれば十分で、企業理念は二の次」という主張も聞かれます。企業理念などはむしろ経営陣や投資家向けであり、求職者には響かないのではないかという疑問もあります。たしかに条件面だけを重視する人もいますが、長く活躍してくれる人材を見つけたいなら、企業がどんな方向を目指しているかをはっきり示す必要があります。

    コンテンツの連携

    コーポレートサイトと採用サイトをつなぐときは、ただ相互リンクを設置するだけでなく、掲載する情報も連動させると効果的です。たとえば企業サイトでニュースリリースを出したら、採用サイトでは「それに関わった社員インタビュー」を紹介するなど、同じ話題を別の角度から紹介します。

    両サイトを完全に同じテイストにする必要はありませんが、ユーザー(とくに求職者)は「企業サイト→採用サイト」「求人広告→企業サイト→採用サイト」など、行き来しながら情報を得るので、どこを見ても企業のイメージがぶれないようにしましょう。

    SNSとオウンドメディアの活用

    ここまで企業サイトと採用サイトの連携について紹介しましたが、さらにSNSや自社メディアなどをあわせて使うと、さらに多角的なブランディングができます。InstagramやYouTubeなどで企業文化を発信して、そこから採用サイトへ誘導するパターンもかなり一般的になってきています。

    「SNSや動画チャンネルを運用するには手間がかかるし、そこまで労力を割く必要があるのか?」という意見もあります。とくに中小企業の場合はリソースが限られているため、本業に支障が出るのではないかと心配する声もあるでしょう。

    もちろん、無理のない範囲で運用することが大前提です。しかしSNSやオウンドメディアは企業のリアルな魅力を伝えやすい場でもあります。コストをかけずに小さな情報発信を続けるだけでも、「社内はこんな雰囲気なんだ」と感じてもらえる効果があり、採用活動にも良い影響を与えます。

    日常的な情報発信の重要性

    SNSやブログで社員の“素顔”を発信すると、企業に親近感を持ってもらいやすくなります。たとえば社内イベントの写真や、新入社員のリアルな声などを投稿すると、求職者に「こんな会社なんだ」とイメージしてもらいやすいです。

    企業サイトや採用サイトはどうしてもオフィシャルな雰囲気になりがちですが、そこにSNSやブログでの“ゆるい”発信が加わると「実は楽しそうな会社かも」と思ってもらえる効果もあります。もし発信するネタに困るなら、社員の何気ないエピソードや小さな成果などをシェアするだけでもOKです。

    「そんなに頻繁に投稿するネタがあるのか?」という疑問も出てきます。毎日更新などはハードルが高く、結局は放置されてしまうケースも珍しくありません。
    すべてのSNSを毎日更新しなくても、社内の行事や新プロジェクトの進捗など、少しの出来事を写真や短いコメントでシェアするだけでも十分効果があります。小さなエピソードをコツコツ発信し続けることで、信頼感が積み重なっていきますので、ぜひチャレンジしてみてください。大切なのは継続して発信していくことです。

    クロスメディア展開の実践

    SNSやブログで発信した内容を採用サイトのニュース欄に取り上げたり、採用サイトのインタビュー記事をSNSでシェアするなど、あらゆるチャネルをリンクでつなぐ設計が大切です。

    ユーザーはさまざまな場所を行き来して情報を得るため、複数のチャネルで同じテーマやメッセージを見せると「この会社の考え方は一貫している」と感じてもらいやすくなります。何度も目に触れることでブランドイメージは定着しやすくなり、採用ブランディングにも大きく貢献します。

    企業のブランドイメージ定着化と独自性の確立

    サイトやSNSを使ってメッセージを出し続けると、企業ブランドは自然と求職者の頭に残ります。では、さらに“この会社ならでは”の魅力をどうアピールしていけばいいのでしょうか。

    社員の声を活かしたストーリーテリング

    最も説得力があるのは、現場の社員が語る本音のエピソードです。「自由な社風」と言うだけより、実際に社員が「こんな場面で自由に意見を言えた」「裁量が大きいと感じた」など具体例を話してくれたほうが、はるかに信憑性があります。

    一方、注意点としては「社員の声をどこまで本音で語れるか」や「登場する社員が企業の一部の人材に偏りすぎていないか」などがあります。事例が極端だと、かえって「ほんとうに全員がそうなの?」と不信感につながる可能性もあるので、さまざまな部署や立場の人の話を集めるなど、バランスを考えましょう。

    独自の強みの可視化

    企業の理念や社員の声を固めたら、次は「自社ならではの強み」を見つけてみましょう。

    “業界トップクラス”など派手な実績がなくても、「社内コミュニケーションが活発」「地域と密接につながっている」など、小さなことでもほかとは違う魅力になり得ます。

    まとめ:持続可能な採用ブランディングの構築に向けて

    企業サイトや採用サイト、SNSやブログなど、さまざまな場所でメッセージやデザインをそろえると、企業のブランドイメージは大きく向上します。採用面でも、デザインやメッセージ、社員のリアルな声を組み合わせて「会社の価値観や雰囲気」を具体的に伝えると、求職者の興味を強く引きます。

    ただし、どれか一つの施策だけで劇的な効果を生むわけではなく、複数の取り組みを並行して行うのが肝心です。

    定期的にサイトを更新したり、SNSで社内のちょっとした出来事を共有したりして、企業の世界観を継続して発信しましょう。

    こうした地道な発信が「持続可能な採用ブランディング」につながり、「ここで長く働きたい」と思ってくれる人を引き寄せる大きな力になります。自社が大切にしているメッセージを意識しながら、コーポレートサイト・採用サイト・SNS・ブログをうまく連携させてみてください。

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