ホームページ制作を手がける中で、「ユニバーサルデザイン」という言葉を耳にしたことはありますか?
ホームページのことだけでなく、いまでは当たり前のようにユニバーサルデザインがあふれています。
今回のコラムでは、ユニバーサルデザインの基本原則を解説し、ホームページ制作での活用法とそのメリットについて深掘りします。
この記事の目的
Webの世界は日進月歩で進化していて、便利で新しい技術がどんどん登場しています。
その進化に伴い、新たな用語も年々増えています。
私たちが提供する「ホームページ制作サービス」の観点から専門用語を抜粋して分かりやすくお伝えします。
ユニバーサルデザインの基本原則
ユニバーサルデザインは「すべての人が利用しやすいデザイン」を目指す原則です。この原則には以下の3つの考え方を含みます。
1. 多様性の尊重
人はそれぞれ異なる能力、経験、文化背景などを持っています。
ユニバーサルデザインは、その多様性を認識し、尊重することを前提にしています。
2. アクセス性の確保
誰もが同等に情報やサービスにアクセスできる環境を作ることを指します。
これには障害を持つ人だけでなく、高齢者や外国の人々も考慮に入れることが求められます。
3. 使いやすさの追求
複雑で難解な操作や理解しづらい情報表現を避け、シンプルで分かりやすいデザインを目指します。
特にホームページ制作においては、多様なユーザーへのアクセス性を確保するために重要な考え方となります。
ユニバーサルデザインの重要性
いまユニバーサルデザインが注目される理由はなんでしょうか。
「ユニバーサルデザイン」という概念は、米ノースカロライナ州立大学ユニバーサルデザインセンターのロナルド・メイスにより、1985年に公式に提唱されました。(Wikipediaより)
そしていま一般的に注目されるようになった背景として、「高齢化社会の進行」「障害者の権利の普及」「テクノロジーの進化」「社会の多様性の認識」「持続可能性の重視」が挙げられます。
これらの社会的背景や要因を受けて、ユニバーサルデザインは「特定の人々のためのデザイン」から「すべての人のためのデザイン」として位置づけが強化され、多くの分野でその重要性が認識されるようになりました。
ユニバーサルデザインが重要とされる理由は以下の4つになります。
1. 社会の多様性
現代の社会は年齢、性別、文化、障害など多様性に富んでおり、様々な背景を持つ人々が共存しています。
その多様性を無視したデザインは、一部の人々を排除することに繋がる可能性があります。
2. 情報の平等性
今の時代、情報は力とも言われます。しかし、情報へのアクセスが不平等であれば、その力は一部の人々にしか行き渡りません。
ユニバーサルデザインは情報の平等性を確保するための基盤となります。
3. 持続可能な社会の構築
高齢化が進む中で、今後も使い続けられるデザインは必要不可欠です。
短期的な利益を追求するのではなく、長期的に持続可能な社会を目指す上で、ユニバーサルデザインの採用は避けられません。
4. 人権の保護
すべての人に等しくサービスや情報へのアクセス権があるという観点から、ユニバーサルデザインは基本的な人権の一部とも言えます。
この権利を守るためにも、ユニバーサルデザインの導入が不可欠です。
身の回りのユニバーサルデザイン
ユニバーサルデザインはあなたの身の回りにもたくさん採用されています。ここではその一部を紹介します。
スロープや手すりの設置
公共の場所や駅、商業施設などでよく見かけるスロープや手すりは、車椅子ユーザーや歩行が困難な人々を考慮したものですが、荷物の旅行者や子どもを連れた親にとっても有用です。
字幕放送
もともと聴覚障害者のために開始された字幕放送ですが、外国語の映画やドラマを楽しむ際や音量を下げたい環境での視聴にも役立っています。
家電
シンプルなボタン配置や大きなディスプレイ、音声ガイダンスを備えた家電製品は、高齢者や子どもだけでなく、初めて使用する人にも分かりやすいです。
タッチレス蛇口
手をかざすだけで水が出る蛇口は、手が汚れている状態や、手が不自由な人にとって使いやすいものになっています。
いまでは感染症予防の観点からも、多くの公共施設で採用されています。
多言語対応の案内表示
観光地や交通機関で見られる多言語の案内表示は、外国からの訪問者のために設置されますが、多文化共生の中で地域住民にも役立っています。
これらはあくまでも一例であり、トイレや自動販売機、ピクトグラムなど様々あります。気になる方はぜひ調べてみてはいかがでしょうか。
ホームページ制作におけるユニバーサルデザイン
ここではホームページ制作におけるユニバーサルデザインの活用法とそのメリットについて説明します。
すぐできるものや、WordPressでホームページを制作している方はすでに対応しているものもあります。
アクセシビリティの向上
文字の拡大縮小機能、高コントラストモード、スクリーンリーダーへの対応など。
視覚や聴覚の障害を持つユーザーだけでなく、高齢者や環境光が少ない場所での閲覧者にも適切に情報が伝わります。
レスポンシブデザイン
スマートフォン、タブレット、PCなどの異なるデバイスサイズに合わせてコンテンツが適切に表示されるデザイン。
スマートフォン、タブレット、PCなどの異なるデバイスサイズに合わせてコンテンツが適切に表示されるデザイン。
明瞭なナビゲーション
サイトマップの提供、明確なボタンラベル、ページ内での一貫したナビゲーション配置。
ユーザーが求めている情報やサービスを迅速に見つけられるようになります。
代替テキストの使用
画像には代替テキスト(alt属性)を設定し、視覚障害者がスクリーンリーダーを使用しても内容を理解できるようにする。
画像の内容が伝わらない状況や画像が読み込めない場合でも、画像の情報を伝えることができます。
キーボード操作の最適化
タブキーでのナビゲーション、スペースキーでのボタン操作など、マウスを使わなくても全ての機能を利用できるようにする。
肢体不自由や特定のデバイスを使用していないユーザーでも、サイトを快適に利用することができます。
明確なフォーム設計
フォームの入力項目には明確なラベルをつけ、入力エラーが発生した場合はユーザーにわかりやすくフィードバックを提供する。
ユーザーがフォームを簡単に、ミスなく入力・送信することができます。
まとめ
今回はユニバーサルデザインについてお話ししましたが、いかがでしたでしょうか。
ユニバーサルデザインはホームページ制作における「使いやすさ」を追求するための重要な原則です。
多様なユーザーが情報にアクセスできることは、ビジネスの成功にもつながります。
また「ホームページ制作におけるユニバーサルデザイン」でも述べましたが、既に対応しているものや、すぐに対応できるものもありますのでこれからホームページを制作する方は反映を、既にホームページを持っている方は再確認してみてはいかがでしょうか。
ホームページ制作するうえで考慮すべき点はまだまだあります。
ユーザビリティ(使いやすさ)
ナビゲーションのシンプルさ、明確なカテゴリー分け、検索機能の提供など
ページの読み込み速度
画像の最適化、キャッシュの有効化、不要なリソースの削減など
クロスブラウザ対応
様々なウェブブラウザを使用していること (Chrome、Firefox、Edgeなど)
コンテンツの品質と正確性
情報が最新かつ正確であること
著作権と画像の使用
著作権を遵守し、適切なライセンスを持つものを使用する
セキュリティ対策
SSL証明書の導入や定期的なセキュリティチェックなど
バックアップと定期的な更新
トラブルやセキュリティ問題を回避する
これらを聞くとホームページ制作がどれほど大変かわかるかと思います。
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